ハーネスの使用に関する特別教育
工事や解体作業など、高い場所で作業を行う場合には安全帯の装着が欠かせません。
ベルト状になっている姿勢保持器具で、ハーネスとも呼ばれます。
特に体全体をカバーする形状のものをフルハーネスと言い、ことらは非常に複雑な形状をしています。
足の付け根部分から背中を通って両肩を回し、その先をフックで固定する仕組みです。
作業員だけでなく、災害救助の場面でも使われることがあります。
安全帯は正しい付け方をしなくては、落下の危険がある繊細なものです。
特に体幹をすべて覆う形のものでは、鼠径部など血管が集中している部分を圧迫するので血流が阻害されるリスクもあるのです。
そこで、安全帯の正しい使用法を身に付けるために特別教育が実施されています。
作業中の工員の安全衛生を保つために行われる講習を総称して特別教育と言いますが、安全帯の利用もそれだけ安全にかかわるということですね。
講習は東京の技術技能講習センター本部や、神奈川千葉などの講習所で開催されます。
受講には受講料の負担と別途テキスト代がかかり、金額は5000円程度です。
作業員として働くことを希望するなら受けなくてはいけない講習ですし、場合によっては採用企業が講習料を負担してくれることもあります。
転職、再就職の際には雇用主とよく相談してください。
多い出費ではないですが、使える支援策は使うべきです。
安全は自分のためだけでなく、同時に作業している同僚の人を守ることでのあるのですから正しい知識を身につけましょう。